ブルーハーツラストインタビュー

ヒロト 6




5の続きです

●でも、このインタビューは活字になると意外とキツい感じになると思うんだけど。
「僕キツいでーす!今ヤなやつなんです(笑)」

●はははは。その「自分の書いた歌を表現するためのツール」っていう認識って最初からあった?
「ないない、最初は全然ないよ。もう最初はとにかく一緒に音出して楽しい仲間。まあ、魔法みたいなもんでね」

●いつ頃からそういう認識になってきたの?
「つい最近だよ。例えば、スタジオに曲もってって、どんな風に仕上がるのかなって思ってこんな風になればいいなって自分の思い描いたようになっていくでしょう?それで『あ、やっぱブルーハーツだよな、ほかのバンドの人だったらこんな風にはしてくれないもんな。やっぱこの4人だなあ』と思い続けて。で、ある日、その何曲か持っていくうちのいくつかが『ちょっと違うな』って思い始めたときがあるんだよ。ほんのちょっと違うぞって。そん時に『どうすればいいんだろう、どうすればいいんだろう?』って最初はすごいわかんなかったのね。それが自分のメロディーのせいなんだろうか何のせいなんだかわかんなかったんだ。その頃かな」

●その時にヒロトの心の中ではブルーハーツがすべてじゃなくなったのかもしんないね。
「うん。何でもできるバンドじゃなくなっちゃった。そういう意味で『スティック・アウト』と『ダッグ・アウト』をやってみたっていうのは、何となくわかるでしょう」

●うん、今わかった。だからヒロトの成長がきっとブルーハーツってバンドの成長を追い越しちゃったのかもしんないね。
「成長じゃないんだと思うんだ。成長って言う意味で言えば俺は遅すぎたと思うよ(笑)。もっと早く気付いていれば、もしかしたら、もっと違った結果になってたかもしんないけど。こんだけ10年間近くやって固まっちゃった中で『何か違う』って言い始めたら(笑)、それは僕のわがままだと思われちゃうよね。マーシーはどういうつもりでやってたのかわかんないけども、早い時期からソロをやってたりして何かに気づいていたのかもしれない」

●先月のインタビューでも言ってたよね。最初は自分にとってブルーハーツでプレイすることがすべてだったけど、やっぱ2枚目は1/2になって3枚目は1/3になって、それは当たり前のことだってすごくクールな認識が早くから彼にはあったみたいですね。
「そうかあ。そうだなあ。僕は長い間すべてだったからなあ(笑)。で、これからもバンドだと思うよ、次も絶対バンドだと思う。こういうことがあったから、じゃあ次はユニットにしてどんどんとっかえひっかえっていうことを普通は考えがちなんですけど(笑)。僕はやっぱり、またバンドだなあ。で、それはブルーハーツを始めたときと同じような気持ちになれるバンドだな。すべてになれるバンド」

●なるほどね。
「じつは俺1人でデモ・テープみたいのも録ってみたの。いろんな人を入れて、最近録ってみたんだけど。それはツールとして音楽家が機能した時に適材適所でツールをチョイスして何かを作ったらどんなものができてどういう充実感が得られるんだろうかってのもやっぱ知りたかった」

●テストケースみたいなもんだったの?
「うん。面白かったんだけど、バンドで成し遂げた時のあの感じとやっぱり違うんだよ。やっぱ違う。だから長所も短所もひ引っ括めて愛せるようなバンドをもう一つ作るんだ」

●古女房に飽きたから「俺は一生独身だ」っていうんじゃなくて、すぐ次の嫁さんをもらうという?(笑)。
「うん。すぐに嫁さんもらって、また飽きるまでやりまくる!」

●はははは。
「そうなんだよ」

●すごいね。
「はははは」


7に続きます






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