DOG OUT




あの発狂したかのようなハイスピードR&Rアルバム『スティック・アウト』からわずか4ヶ月、今度はスローとミディアムのナンバーでふんわりと包み込むような『ダッグ・アウト』が出る。しかもこの『ダッグ・アウト』用の楽曲は『スティック・アウト』と同時期に作られたもので、『スティック・アウト』の時点で既に次はスロー集をという考えがあって意図的に分けてリリースされる事になったらしい。『なんだそれは? あの時に“俺達はロックの気分なんだ!”って叫んでたのはリリース・タイミングに合わせた演技だったのか?』と平読みする前に、もう一度ブルーハーツの事を考えてみる事が必要だろう。ブルハは動物園のクマじゃないんだから『昨日は歩き回ってたのに今日は昼寝してるじゃん、バカ』というレベルで批評しても、それはこっちがバカであるに過ぎない。
まず、マーシーの『ロック宣言』〜ブルーハーツのPKOツアー&『スティック・アウト』という盛り上がりがもしも単なるバイオリズムによるものだとすれば、僕らはそこから学ぶべきものは何もなかったはずだ。調子いいっスか、そりゃあ良かった、と拍手の一つでもすれば済む事である。だがあの盛り上がりが、僕らの生きる上でのエネルギーを焚きつけ、居ても立ってもいられないほどの興奮状態へと誘い込んだのは、あれが連中の『意図的な』ものだったからに他ならない。あれは、ブルーハーツが前へ進み闘いを続けていくために『作り上げた』状態だったのである。ブルーハーツとはそういうバンドだ。例えばもしもヒロトが生まれつき前向きで元気な奴だったとしたら、僕らは彼から学びとるものは何もなかっただろう。出会いの悪い臆病者だったヒロトがある日『自分はこうなりたい、こうなるんだ』と決心してそれに向かって自分を作り変えていったという、その意図的な動き方とそれを実現した意志の強さこそ、僕らが自分自身の人生を闘っていく上での大きな励ましになるのである。
正直言って去年までのブルーハーツは流れに任せていたところもあったと思う。その流れを、自分達の意志の力でたちきったのがPKO〜『スティック・アウト』そして一転してスロー集の『ダッグ・アウト』だと、僕は考える。
意図的にやっている事だからこそ、僕は真剣に向き合おうと思うのだ。




※2に続きます

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