宝島 

No.238 A



※@から続いてます


ヒ「レコードとして作り込んでいくのは、僕たちのやり方じゃない。恥ずかしいとことか、情けないとことか、みっともないとことか、そういうもの全部ひっくるめて、等身大の自分たちを、俺たちは出していきたいと思ってるから」

●ぼくは感心してしまった。ここには、対象から逃げずに、真正面から対等しようとする彼らの生真面目で前向きな姿勢がある。
つまり、最新アルバムも含め、今まで発表した5枚のアルバムはすべて、まったく嘘偽りない、そのときのブルーハーツを等身大に反映している。

ヒ「だから当然、前のアルバムなんて恥ずかしくて聴いていられない(笑)。オナニーしようとするんだけど、所詮はオナニーですからね。カッコイイ筈がない(笑)」

梶「全然聴かないですよ。曲名見るだけで“ギャッ!”となって(笑)」

●はは、出ましたね。『ギャッ!』が。つまり、ブルーハーツは、彼らの心は、発展途上なのだ。成長途中なのだ。
『いつの間にか生まれてきて/いつの間にか歩きだす/さなぎになり蝶になり/飛んで行けるんだよ/生きる人に生まれてきた/生きる人に勇気はでる/生きる事はカッコイイ』(「HAPPY BIRTHDAY」河口純之助/甲本ヒロト作詞)
『置いてきな/悲しい事は銀行にあずけてきな/決して泣いてはいけない/友達に心配かけるから』(「ネオンサイン」甲本ヒロト作詞)
根が単純なぼくは、こういう詞を聴くとむやみと嬉しくなってしまう。馬鹿みたいに簡単な言葉でも、小学生でもわかる平易な言い回しでも、人を感動させる詞は書けるのだ。『生きる事はカッコイイ』『悲しい事は銀行にあずけてきな』だって? おお、なんて単純な、そして力強い言葉だろう。
こうした『感情をかくすことなく、ストレートに出す』というやり方は、ブルーハーツが結成当初からずっと一貫して持っている姿勢だ。そうしたイノセンスをアルバム4枚も5枚も持ち続けるのは難しい。こうしたストレートさは、あとになって振り返るとしばしば『ギャッ!』とわめいて七転八倒してしまうことが多い。たいていの人は、そこで逃げてしまう。全力投球のストレートの勝負じゃなく、力を抜いた変化球を投げるようになってしまうのだ。
つまり、『そんなマジになるなよ』って具合だ。マジになる、あるいはマジになってるように見られることがつもダサくて恥ずかしい、と思ってしまう。

※No.238 Bに続きます





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