10の続きです ●でも今までのソング・ライティングにおいてそんなに出してなかったじゃん。 甲本「そうなのかなあ。あんまり大きくは意識してないんだ。でもサウンド的な表現が豊かになった分伝わるようになったんだと思う」 ●そうかなあ。でもステージ・アクションとか衣装もヒロトの場合なんかやっぱ変わってるじゃん。 甲本「あれも爆笑に裏付けされたヒョウ柄なんだけどね。衣装に関してはね、ハイロウズ始めるときに買いに行ったんだよね」 真島「変な服いっぱい買ったんだ」 甲本「高かったけどね」 真島「ヒョウ柄のベルボトムとかシャツとか、ビーズのネックレスとか」 ●下品なまでにロック感たれ流しみたいな服? 真島「うん。バカみたいな」 甲本「『こんなんが好きだったなあ』みたいな服思いっきり買ったよね。スタン・ハンセンみたいなやつとかね(笑)。2人で着替えてファッション・ショーやったりとかね」 ●でも結局ステージで着てるのってヒロトだけじゃん。 真島「いやあ、暑いから」 ●(笑)何だよ。 甲本「結局ね(笑)。でも取っ掛かりとしてそういうのがあったんだよ。そういう意味では“相談天国”の世界がすでにそこにあった」 真島「(笑)確かに」 ●なるほどね。ヒロトがこのバンドになったからそういう表現ができるようになった、伝わるようになったっていうのはわかるんだけど、昔はやっぱり曲を出したり詞を書く人としてマッチョイズムとかエロな世界とかイヤだったの? 甲本「『僕』っていう一人称から『俺』になったとか『〜ですから』が『〜ぜ』になったとか、そういう細かいところを含めて言ってると思うんだけど、それは照れがなくなったんだと思う、素直に。自分で自分を分析してますが」 ●何故なくなったんですか? 甲本「わかんないよ」 ●年齢? 甲本「ひらきなおったのかな」 ●ただの乱暴オヤジになったってことじゃないでしょう、やっぱり。 甲本「確信。マーシーが熱狂と興奮ってことに確信持ったようにロックに確信持ったんだよ。すっごい少数派の意見でもいいんだ。究極自分一人でもいいんだよ。『ロックは絶対カッコいいぜ!』みたいな確信が強まったからマッチョになったんじゃねえかと思うけどね。胸の張り方もそりゃ違いますよ」 ●確信が出てくるとマッチョになるってのはどういうことだろ? 甲本「・・・でもそれは昔の話をほじくりかえすことになっちゃうもんな。・・・・ブルーハーツやってた頃っていわゆるロック・イメージっていうものに凄く反発するようにしてたんだ。ロック大好きなんだけどロックっぽいものを毛嫌いする。アンチ・ロックだった。ロックっぽいだけでロックとしてまかりとおる世の中で、ロックっぽくなくてそれでロック心をくすぐることができたらかっこいいなって。『僕〜です』って歌ったりとか愛だの夢だの歌いながら、『うおお!』って興奮させられるようなことできたらいいなあって思ってた時期があって。『俺〜なのさ〜』とか言わなくても――皮の上下着てリーゼントにしてサングラスかけて『ちゃちちゅちぇちょ〜』なんて歌っても『そんなのはロックじゃないんだぜ!』っていうことを思ってた時期があるんだよ。それって一つの照れだったんだ、やっぱり。そういうのがなくなったんじゃないかなあって思って。だから楽しめてんの。サングラスかけたりとかドクロの指輪したりとかスゲえ楽しいよ!」 大島「中学生だ(笑)」 甲本「マーシーと服買いに行ったときも『ロックな服買って着ることはなんて楽しいことなんだろう!』って(笑)。それを10年間忘れてたんだなあみたいな」 ●なるほどね。ステージ・アクション見ててもそれは思うんですよね。前は腰を引いて歌ってたけど今は腰を突き出してるんだよね。今のハイロウズのヒロトのイメージってそんな感じ。 甲本「『俺が俺が』」 大島「はははは」 真島「『俺を見ろ!』」 甲本「普通に立てるようになった」 ●普通以上だよ、あれは(笑)。のけぞってるよ。 大島「フレディー・マーキュリーだ(笑)」 甲本「だからステージで増長できるようになった。いい気になってます」 真島「素晴らしいですね。ボーカリストはそうでなきゃ」 ●マーシーはそういう変化ってないよね。 真島「もうね、猫背ですからね」 甲本「会った頃から猫背だったもんね(笑)。でもキースも猫背だよ」 12に続きます [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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