9の続きです ●続いて“ロッキンチェアー”。これはハイロウズなりのニューグルーヴを感じたんですけど。 真島「素晴らしい!」 甲本「ちょっと探ってます(笑)」 ●リズム隊としてはどうでした?「ハイロウズとしての新しいグルーヴ感をここで一発決めるか」っていう挑戦? 大島「僕は挑戦も何もないですよ。ヒロトくんがギターを弾いてたときに自分の中で『よし、このリズムだ、俺についてこい!1、2、3』」 真島「カウント出すなよ(笑)」 大島「ていう気持ちでやったんですけど」 真島「やるよ、彼は」 甲本「なんかね、まるで練習してたかのように。後で聞くと1回もやったことなかったことだったりするんだけどね」 真島「イアン・ハンター大絶賛だもん」 調「僕は大島くんについてくだけで。『こうですか?』」 甲本「『違ってたら言ってください!』」 大島「『違うよ』(笑)」 調「言われてます」 ●なるほど(笑)。ヒロトはハイロウズになってから――この曲もそうなんだけどメロとかリフとかコード進行が黒光りするようになったというか、犯罪的というか、ヌラヌラするような怪しげな雰囲気っていうのを打ち出し始めた気がするんですがどうなんですか? 甲本「うん、でも熱狂と興奮の中にもどっか『アブねえなあ』っていうものってあるじゃないですか。放送禁止用語は使ってないんだけど、この音をラジオから流したら教育上よくないんじゃないか、悪い子になるんじゃないかっていう。ジョン・リー・フッカーを初めて聴いたときのあの感じ」 真島「僕ね、ジョン・リー・フッカー初めて聴いたとき怖かった」 甲本「うん、そういう感じ。健康すぎないっていうのってどっか残しておきたいっていうか、そういうものが凄く自分がロックに惹かれる要因でもあるんだ。だから“ロッキンチェアー”とかはそういうのだけ感じてもらえればそれでもういい。なんかヤバそうかなって。それだけ」 ●昔の話して悪いんだけど、ブルーハーツの頃ってそういうのはなかったと思うんですよ。 甲本「(笑)やめようよ、その話。ていうかだってできなかったんだもん。できる雰囲気じゃなかったんだもんね(笑)」 真島「うん」 甲本「俺、自分では“リンダリンダ”を『これはヤベえだろ』と思って作ったんだから」 ●このヌラヌラのヤバさみたいなのはハイロウズになってちゃんと実現できたんだ? 甲本「このメンバーだからだと思う。前は絶対にできないと思う。このメンバーじゃなかったらこの曲出さないと思うし。大ちゃんと調くんのリズム隊がいてマーシーのギターがあって白井さんのオルガンでっていうのがあるから、あの曲をみんなでやってみようって出すんだと思う。はっきり言って基の曲はつまんない曲だよ、何の変哲もない。そんなことはどうでもいいんだ。ただ見えたんだよ。あれをこのバンドでやったら黒光りするような危なさみたいなそんなムードが漂うような気がしたの」 ●前からある曲なの? 甲本「そんな古くないけど――ブルーハーツ終わる頃って僕いろんなセッションとかやってたじゃないですか、あの頃にこんなことやってみてえなとか夢想してたことがある」 ●そういえば“ヒューストン・ブルース”も黒光り、ヌラヌラっていう匂いあるよね。 甲本「あれはもっと突っ込めたね、ってもういい、そんな話(笑)。あの曲このバンドでやったらむちゃくちゃカッコいいと思うよ」 真島「なーるほど」 ●そういやそうだなあ。マーシーはどうなの、ヒロトから出てきたそういうヌラヌラの世界――リボルバーの銃口に愛液がねばりついてるみたいな。 調・大島「(笑)」 真島「なんか物凄く稚拙な表現(笑)」 調「ロマン文庫みたいな」 ●そういうのがドーッと出てきたっていうのは。 真島「素晴らしいじゃないですか。やってて楽しいし」 ●黒光りの世界もそうなんだけど、エロみたいなものがガンガン入ってきてるし、マッチョみたいなものも――。 甲本「マッチョって最近自分らでもよく使う表現」 ●バイオレンスとかマッチョとかエロとか。グロはまだないけど。 甲本「グロは存在自体(笑)」 ●そういうものが噴出してる感じがするんだけど自分たちとしてはどうなの? 甲本「いいことですね。やっぱ自分の子供には聴かせたくないし」 真島「ははははは」 11に続きます [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |