クール・トランス マニヨン



――クール・トランスは、おもに10代の男の子が読者なんですが、お2人が10代のころに夢中になっていたことってなんですか?


甲本「レコード。小学校のころはあんまりロックとか興味なかったんですけど、中学1年生ぐらいからはレコードを聴くことが一番好きなことだった」


真島「いろいろと聴いたけど、最初にガンッときたのはビートルズ」


――そのころから、将来は自分も音楽に携わりたいと?


真島「うん。もうビートルズ聴いた瞬間から『これだ!』って。よくわかんないんだけど、瞬間的に」


甲本「僕はあんまりなかったですね。『一生聴こう!』『死ぬまで聴こう!』って思った」


――でも、どこかで「俺もやろう!」って思うわけですよね?


甲本「あのねぇ、ずっと音楽を聴いているうちに、『なんでみんなロックやんないんだろう』って思ってたの。自分の中ではあるんですよ『もし俺がミュージシャンだったらこんな風にやるのに』って。それでパンクが出てきたときに『なんだ、やってもいいの?そんなの俺、前から知ってたよ』みたいな。で、すごくやりたくなった」


――お2人の音楽は、聴いた人がポジティブになることが多いと思うんですが、ご自身が悩んだりしたときは、どう対処するんですか?


真島「悩んだりへこたれたり挫けたり、絶望するんですよ」


甲本「ただ悩む、ただへこたれる、ただいじけたりもする。そして後悔もする(笑)。でもそれは良いことなんだ。エンターテイメントに触れて、気分が明るくなるときもいっぱいあるよ。好きな洋服を着てもいいし、一枚の絵を見ても、音楽を聴いても、なんでもいいんだ」


――気分が上がる洋服ってあるんですか?


甲本「うーん…、ロンドンパンツじゃない!?」


真島「なに…、それ?」


甲本「なんでもない、はははっははははっ(笑)!」


真島「地下鉄の路線図が入ったパンツ?ロンドンの?くくくくっ(笑)、確かにあれが入ってたらちょっと盛り上がるのわかる」


甲本「やっぱりか!体の一部分が盛り上がるのではなく、気分が!」


真島「あっコートロードだ!行ったことある!みたいなさ(笑)」


甲本「ウキウキするね。ウキウキするのはいいことだ。俺はね、ドクロソックス(笑)!」


真島「たまに、おそろいになったりする(笑)」


甲本「だってお店に行ってさぁ、『さっき真島さん来られてドクロのソックス買っていかれました』『俺もそれ買いに来たのに〜!』みたいな(笑)。『じゃあ俺ったやつにするぜ』とかさ(笑)」


――はははははは!で、もうずっとバンドをやってこられて、ザ・クロマニヨンズとしてまたバンドをやるわけですが、なぜバンドを続けるんですか?


甲本「いや、もうバカなんだと思うよ。それはもう認めなくてはいけないなと思う、うん。自分ではバカやろうと思っているわけじゃないですよ。たぶんねぇ、バンドをやらない人はバカじゃない。やってる人はみんなバカ(笑)。ねぇ、なんか日本のバンド名一つ挙げてみてよ?」


真島「日本のバンド?思い浮かばない…」


甲本「思い浮かばない?もうなんでもいいんだ、どれが出てもバカ!バンドはバカ!でねぇ、ずぅ〜っとやってる人はねぇ、ずぅ〜っとバカ(笑)!」


真島「ははっははは」


甲本「バンドっていうか、ソロになろうが何しようが、バカはバカだ!気持ちいいな〜、おれ、しゃべってて(笑)」


――じゃあ失礼ですが、ザ・クロマニヨンズもバカなんですね!


甲本「バカですねぇ。4バカトリオ!」


――4人なのに"トリオ"って!


一同「(爆笑)!!」


甲本「まぁ、そんな感じっすかねぇ(笑)」


――じゃあ、これからまた新しいバカなことが始まるんですね。ちなみに、ライヴを観に来る人はバカですか?


甲本「そこは言うと失礼ですからねぇ、言わないけど…、思ってます(笑)!!みんなバカだぁ!!でもなんかねぇ、(ライヴの)その瞬間すがすがしい風が吹くんですよ!!」




end


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