1/1ページ目 「大佐、いますかぁ?」 ここはケテルブルクホテル。導師の体調がすぐれないため、本日はここで宿泊する事になった。 「ええ、どうぞ」 今日は空き部屋がたくさんあったので、全員個室を与えられている。 「失礼しまあーす♪」 「どうしました…おや。いい匂いがしますね」 「優しいアニスちゃんからの差し入れですよ♪大佐、夕食の席に来なかったじゃないですか。それに、最近疲れてるように見えるし」 「すみません。片付けなければならない仕事があったのですよ。…オムライスですか?」 「半分正解です!実はこの卵の中身、大佐の好きなマーボーカレーなんですよう!」 「ほう。それは美味しそうですねえ」 「そ、れ、に♪よく見て下さい!」 「おや、ケチャップで文字が……“た い さ が ん ば れ“…?」 「当たりでーす♪こういう所にさりげなく書いてあるメッセージって、なんだか嬉しくなりませんか!?」 「そうですねぇ…。私としては、愛の言葉が書いてある方が嬉しいのですが?」 「ふぇ!?…あっああ愛ですかあ!?」 「冗談です♪」 「はぅ…。」 「これ、戴いてもよろしいですか?」 「あ、はい!」 「………ふむ。これは美味しい。」 「やった♪」 「…御礼を差し上げなければなりませんね」 「え!お金とかお金とかお金とか?」 「はずれです♪」 「ぶーぶー」 「とりあえず、手をだして下さい。それから目を閉じて。」 「は〜い」 「いいと言うまで開けてはいけませんよ?」 ジェイドはあるものを取り出すと、左手でやんわりとアニスの手を掴んだ。 そして、すらすらと右手を滑らせる。 「大佐ぁ。手、くすぐったいですー」 「もう少し……っと。アニスこれを握って下さい。」 あるものを握らせてから、ジェイドは「いいですよ」と言い残して部屋をでていった。 「ん?これ……可愛い!リップグロスだぁ!」 握らされていたのは、アニスに似合いそうなピンクのリップグロス。そして… 「あれ?手の平になんか書いてある…」 アニスの手の平には、そのリップグロスでかかれた、ピンクの文字。 “I love Aniss.” そのすぐあと、廊下で大佐に抱きつくアニスの姿があったとか。 『大佐だーいすきっ♪』 fin. <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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