須崎町と中洲の間、昭和通りに架る西中島橋のたもと、東急イン(現 西鉄イン)のビルに隠れるように、ひとつの記念碑が立っています。
「戦災復興事業完成記念」と書いてあります。今ではほとんど忘れられたような存在ですが、まぎれもなく、これが福岡も現在のイラクのように、戦争の舞台となり、たくさんの民間人が殺されたことの証拠です。
１９４５年６月１９日の夜、福岡市は約２００機のアメリカ軍の爆撃機の攻撃を受け、たった二時間余りの間に１０００人もの人々が殺されてしまいました。何の意味もなく。この記念碑のある一帯は焼き尽され、現在の博多小学校にあたる奈良屋小学校の体育館に、焼死体がおびただしく収容されていたそうです。これから毎月一曲のペースで僕の歌の歌詞を紹介していきたいと思いますが、まず始めにこの曲を選びたいと思います。もうすぐ今年も、「その日」がやって来ますね。
(2007年)
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『６月１９日』
燃え尽きた街並み
蒸し暑い朝が来る
奈良屋の焼け跡に
焼けただれた骸たち
くすぶり続けている焦臭いにおい
助からなかった人達の蒸し焼きの
臭い
潰された建物の下敷になって
ただ眺めてる
昨日の夜遅く
２００機の死神が空 を
屍が街を
覆い尽してた
覆い尽してた
覆い尽してた…
６月１９日
６月１９日
６月１９日
（作詞作曲オカムラヒサシ）
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