diary2

2023年1月27日(金)
【1/27(その1)】
主催のライブイベントというものは
「演出」することだと思います。
音楽を演奏する、歌をうたうのを、観せるだけでなく、普段そのときに何を伝えたいのか、どんなことに興味があるのかを、言葉で説明する以外の方法で提示すること、ライブイベントにはその可能性のあると思います。

もちろんうまくやらないと失敗しますし、結果的にはやる側の空回りに終わることもあります。

それでもただ雑多な出演者の中の一人として、不定期にライブに単体で出演しているのと比べると、主催のイベントをやることで、誰かがこちらが投げかけたメッセージを受け取ってくれる確率は上がります。それは実感しました。

初めてイベントを主催したきっかけは、ライブハウスのスタッフさんに勧められたからでした。センスのいいアーティストでもあったそのスタッフさんのお誘いは、全く自信の無い僕の背中を押してくれました。
でもためらいは直ぐには断ち切れなかったのですが、それは僕がテーマにしようとしていたのが戦争の歴史だったからです。

地元の戦争の被害。空襲の起きた日にライブイベントをやる。そんな企画が
みんなに受け入れられるか?
でも僕にとっては他のテーマは思い浮かばなかった。
やりたい理由もあったし、自分以外の人がやりたがらないテーマを選びたいという考え方があの当時は強かった。

最初のきっかけ、というのは同じ時期の記憶の中で複数の選択肢があるから、話したり思い出すたびに幾つかの違う答えが出てしまうけれど、確実にそのひとつになるのは1983年くらいに、聴いたU2の一連のシングルだった。
「ニュー・イヤーズ・デイ」と「ブラッディ・サンデイ」。

そしてあの当時は核戦争への危機感を音楽や映画や小説に込めた作品が多く作られていた。
U2の楽曲は戦争というか彼らの国のアイルランドの「内戦」とそれが引き起こしたテロ事件の連鎖に基づいているのだけれど、

僕は小学生だったけど、アーティストやミュージシャンたちがどうしてそういう歴史的な問題に自分たちの音楽をリンクさせるのか、なぜだろうと考えていた。だから何が歌われているのか、歌詞の内容が知りたくなったし、それを知ると、彼らにとってそれは音楽を続けていく上で避けて通れないテーマだったとわかりました。

でもそしたら次に
今度はそういうテーマを取り上げないアーティストとの違いが気になりだした。
みんながみんな同じように戦争や歴史のことを音楽や歌にするわけではない。もっと違う表現の方が多いし、メジャーでした。

だけど僕が好きになる人たちは必ずと言っていいくらい、戦争や歴史について考える曲を作っていた。
僕にとっていつか自分が音楽を作るときには、そういう人たちのように、戦争や歴史と向き合うことをしなきゃ、と思っていました。

僕が博多のライブハウスのスタッフさんにイベント主催を勧められたとき、
初めて具体的にそれを実践する機会ができたのですが、30年間のタイムラグは自分の周りの音楽の環境も、何もかもが違っていて、ある意味で、僕が戦争の歴史についてのイベントをやりたいと話して、理解してくれる人は、当時を思えば誰もいなかったんです。

ですからライブイベントを企画することと同時進行で、たくさんの人に何回も何回も、なぜ僕が戦争の歴史をテーマにするかを説明することが必要でした。でも説明してもなかなか伝わらない、共通項が無くなっていることにきづかされました。僕が感じる必然性は、ほとんどの人には理解不能なこと。あの頃よく「岡村さんの話はピンと来ない」と言われたものでした。


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