diary2

2022年9月1日(木)
【9/1】
今日は独り言風に。

「そんな風に思ってしまったら、続かなくなる」

同じような趣味の音楽活動を行っている人と話した時、聞いた言葉。
もうかなり以前の話で、いつだったか誰だったかも曖昧な記憶。
「あるある」な話ではある。

そんな風に、とはつまり
「自分の活動を誰も認めてくれない、と思うようになったら」

バンドを組んで活動してる人より、僕みたいに、単独で活動する人がより陥りやすい状態だと思う。

これは結局自分の心の問題なので、そう思わないようにする、のが一番である。そもそも自発的に単独で音楽活動を始めるということは、何らかの「勢い」と「思い上がり」または「自惚れ」が無ければ、難しい。

自分を客観的に見て、常に冷静な判断をする人ならば、よほど音楽的な能力、または優れたコミュニケーション能力に基づく成算が無ければ、やろうとは思わない。

「出たとこ勝負」「やってみればなんとかなる」というように思える人だからこそ、ただ好きだという気持ちのみで活動を始められる。
言い換えれば「見通しが甘い」人だから、遠からず自分が活動に行き詰まるとか、自信を失うことを、軽く考えている。僕の場合ならば、始める前が長い間、自分に何にも自信を持てずに、卑屈な考えを持っていた。だから音楽活動を始めるだけで、今までの自分よりよっぽどマシな人間になれた気がして、まだ登山口に着いたばかりなのに、既に山の中腹に達したかのような思い違いをしていた。

初心忘れずべからずというけれど、
僕の初心は全く適当なものだった。
初めて本気で頑張ろうとしたのは、
屈辱感に打ちのめされた後、「誰も認めてくれない」状況を味わって、そこからだったと思う。

とはいえ、趣味の音楽活動において、一番大事なのはたぶん自惚れを捨てて、他の人の為に裏方役や、定期的に人を集めて企画を作ってそれを継続する、ことで、それをこなすことができれば、ようやくその界隈に居場所を作ることができる。
しかしこれは字面で書いても、伝えられないくらい、始めたらきりがない、滅私奉公的な行為であり、しかもそれは徐々に「やっているのが当たり前」のように思われたりするので、楽しいから、好きでやってますから、と口にしながらやってるのに、大抵の人は数年すると心身にダメージを負い、別の場所に去っていくか、界隈から離れていく。

アマチュア音楽活動する為に一番必要とされるのはこの「営業マン兼裏方さん」であり、しかも自分も実演して、自腹も切る。
これを不平を言わずに、人間関係を築いていきながら、続けることができれば、その人には、例えばアルバム制作やらプロの業界の人と接点などの話をもらえるようになる…

なんのことはない、まるで就活みたいな話だと思う。
自作曲を作る、それを歌い、演奏する、そのことにのみ没頭するような人には、居場所はないのだ。

15年前に僕はそのメカニズムの一端を垣間見ることがあり、できる限り、その苦手な役回りを引き受けてみることにした、うまくこなせないし、人当たりも良くない、コミュニケーション能力は低い、それでもそういう態度を見せているだけで、周囲の人の反応は面白いくらい変わった。

2年くらいそんなことしていた。
「顔が広いですね」なんていう
あり得ないような言葉をもらったりした。

驚くことに友人や恋人もでき、出演する店も5箇所、6箇所…どんどん増えた。自主企画をやるようになったのはこの頃だ。

ところが自分自身はきついばかりだ。
付き合う人が増えるとアルコールを飲むことも増え、体調は崩しやすくなり、苦手だった人間関係の中に入ってしまうと、頻繁にどうしてなのか理解できないトラブルや、言葉の行き違い
なども増え、疲弊した。
一番イライラするのは、その頃全然曲を作ってなくて、というのも、空いた時間は、ひたすらぼうっとしていたいので、気力が湧かないのだった。

ある日我に返って、愕然とした。
本末転倒だ、その時は思っていた。

今思えば、それは間違っていた。
アマチュアで音楽活動をやる、それは本来は社会人サークル活動、地域の社交活動に近いものがある、嫌なことを我慢しながら、自分の居場所をキープするのだ。

でも僕がやりたいのは何なのか、考えてしまうようになった。
そこからの10年間が今に至るのだけど、その頃築いたふわふわとした、地元の音楽界隈と人間関係を、少しずつ切り崩してきたような感じがする。

もちろん北九州に行けるようになったのは、高橋プランクトンくんのような親切な後輩だったり、彼の周りの折尾の人たちだったり、皆さんの厚意だった。

でも自分が営業マン的に動き回らないで、ひたすら自分の曲を作って歌うことを繰り返すようになると、楽しかった。一度築いた居場所は早々すぐには無くならない。でも3年、4年くらいだろう。だんだん居づらくなって最初に戻っていくのを感じていた。


「周りに認めてもらえない」しんどさをしばらく忘れていたけれど、徐々にまた感じ始めた。
「この人の歌なんかなんで聴かないといけないの?」と顔に書いてある他人のお客さんの前で歌うことが増えた。

やるべきことを放棄したのだから、こうなると思いながら、そんな日は歌っていた。

やがてコロナウィルスのパンデミックがやってきた。
1年、2年、ライブの界隈も、休業したり縮小した。

僕はこの人類全体が巻き込まれた事態に対して、とにかく伝染病を終わらせるべきだと考えてきた。いまだにそう思っている。経済活動の復活なんて、伝染病と両立するなんて、無理だと思っている。

しかし世の中はそれをやろうとしている。音楽の界隈はひどくダメージを受けたがゆえに、なんとか再開を模索している。
僕もまた声をかけていただいているが、距離を置いていたせいか、なんとなく溝を感じる。

コロナ下でSNSの利用が決定的ツールとして確立してきたこともある。僕はまさにコロナパンデミックと時期を同じくして、SNSをやめてしまった。
音楽活動界隈のほとんどの人と、連絡が取れなくなった。みんなまるで僕が連絡を絶ったように思っているようだがちがう。僕はただSNSにうんざりしただけだ。

最近会った以前のライブハウスの先輩は「もう自分のことばかりじゃだめだ」とおっしゃった。チープサイドの高木さんは「もう少し営業力をつけないと」と助言してくださった。

でもそれに応えることはできない。
それは気がついたら自分をひどく痛めつけてしまう、やるのが当たり前になる、やりたいことがわからなくなる、僕はもう退場するべきなのかと最近思う。

変わらず声をかけてくれる人もいる。
自分の曲を歌ってくれと言ってくれる。
今僕は自分が何を歌いたいのか、ちょっとまた迷ってしまっている。なかなか抜けられなくなっている。

今月は4回ライブがあり色んな場所に出かける。
ちゃんとやらきゃ先輩でもぶっとばすと高橋くんは冗談ぽく言ってたけど、半分は本気なのだとわかっている。
ぶっとばされようと、僕はこの現状をさらけ出す以外にできることがない。


9/1^19:34
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