diary2

2014年3月23日(日)
【実存的(不安?)】
実存的(不安?)

僕が産まれた産婦人科は
実は今住んでいる場所から
それほど離れていないところに
あることを

10年くらい前に気づいた時
僕はなんとなくホッとしました。


なぜかぼくはあの時
「ほら僕が○○産婦人科で
産まれたということが
本当だということが信じてもらえる証拠がある!」
という安心感を得たように
思い、ほっとしたのです。

一体何の話?

と思いますよね?

ぼくはいままで何度か
自分の経歴や人生を
人にリアリティをもって
説明できないという
恐怖を感じたことがありました。

たとえば住んでいた建物が
取り壊されてしまい
かつて僕はここに住んでいたんだという説明が不確定なものに
なること。

実際生まれて
二十歳くらいまで
住んでいた場所は
どこも全部
周りの景色もことごとく
変わり果ててしまいました。
人のつながりも
自分の不義理のせいとはいえ
ほぼ失いました。
学校も退学し
就職することもなく

北九州、広島、横浜、東京と
転々とした
音楽活動を中断し
博多に戻った時期に

各地の
以前を知る人とのつながりも
これまた僕自身の気まぐれで
ほぼ全員失ってしまい

自分が音楽活動をしていた
ことを、うまく説明できなくなり
ました。

その時の喪失感
焦燥感。呵責のような
後悔のような気持ち。

これも腸が捻じれるように
苦しくかんじました。
当時を思い出しても暗澹とします。

ところが
これらのミッシングリンクは
僕が音楽活動を再開して
このホームページを立ち上げ

4年くらい経つ頃から
1年また1年と

自然と、僕が特に何もしなくても
逆転
埋まってしまい

信じてもらえるようになりました。

つまり
「ああオカムラさんは
以前から音楽をしてる人と思った」とか
「ずっと音楽続けていてすごい」

という言葉を聞くように
なり

何時の間にか
「何してきたかわからない人」
ではなく
「ずっと音楽頑張ってきた人」に
評価が一変し

あれだけ不安に思ったことが
すっかり晴れてしまう経験を
もって

つまり僕が音楽をしている
現在の姿を認識してもらえれば
過去の僕にも信用をもってもらえることを知りました。

でもそれは嬉しい
というより
何じゃそりゃ?という懐疑的な
気分でもありました。

つまり
波打ち際に作った
砂の城みたいなもの

流れてしまえば
何も残らない


周囲の評価の
うつろい易さ
ある意味儚さ
頼りなさを知りました。

これにより更に
パラノイア的な心配が
逆に悪化するようになりました。

もしかしたら
また以前のように
誰にも自分を説明できない時期が
来るのではないか?
という…

町山某さんという映画評論家の方が、行方不明映画というサスペンスの解説をしながら
「実存的不安」という言葉を
使っていらしたのですが

まさに僕のパラノイアは
実存的不安に怯えているのかもしれません。

昨年あたりまで
自分のライフワークとして
確かなやり甲斐を
感じていた
「6・19」というイベントも

世の中の移り変わりで
積極的平和主義という
僕にとっては詐欺としか
思えない好戦的な
右傾化の日本になり

いままで「6・19」が過去の戦争を
否定的にとらえて
非戦の平和の大切さを
訴える一方で

これからの「6・19」が
現在、未来の戦争については
必ずしも否定しない…

仕方ないよという結論を
出すような
出さざるを得ないような

骨抜きされた
日和見なイベントになる
という不安は

もはや気が狂わんばかりに
現在の僕を苛んでいます。

つまりそんなものなら
やはりやるべきでないと
思うし
(戦争体験を継承していく
意味が変質してしまう!)

辞めるということに
なるだろうし

それはつまり
10年続けるという目標も
断念することになるだろう
という不安。

理由の如何にかかわらず
ライフワークを
あっという間に
放棄する自分

そういう苦渋。

昨年の博多エキマエ音舗の
閉店、Hooky Wookyの一時的な
閉店に続き
今年2月にライブをやらせて
いただいたばかりの
「れんげ茶屋」さんの閉店に
またショックを受け

つまり自分が歌ってきた場所が
なくなっていくことのショック。

自分がいま住んでいるアパートも
あと少しで取り壊されてしまうし

それらの周辺の状況と
イベントや音楽活動の本質は
別のものであるとは
頭でわかりつつも

どこかで結び付けずにいられない
自分の今の余裕のなさ…


ああ、
積み重ねた筈の物が
誰からも
忘れ去られる日々が来るのかなあ

という漠然とした絶望感が
じわじわと
心を侵してきているのを
感じる今日この頃です。

……でもプレイベント
「トンタの森で会いましょう」は
もう数日後です!

うじうじしてはいられない!

あああ…

そろそろ詳細を
決め告知せねば!

気を取り直して
遠くの友人からの新しい
音源でも聴くことにします。












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