diary2

2014年4月3日(木)
【「トンタの森で会いましょう」翌日の話】
「トンタの森で会いましょう」
の翌日の話


太刀洗で
戦時中の1945年に
空襲があったのは
3月27日でした。

ですが私のイベントは
その前の夜
あえてそれを選んだのは
3月27日の夜には
現地である朝倉市や
朝倉郡筑前町などで
メモリアルイベントが
開かれているからです。

もし私のイベントが
きっかけで
「頓田の森事件」を知った方が
翌日に現地を訪れ
メモリアルイベントに参加して
いただくことがあれば
私としては、とても嬉しいこと。

少なくとも主催した
私自身は
現地におもむき
メモリアルイベントに参加して
亡くなった方々の御霊に
お祈りしようと思いました。

実は太刀洗空襲、頓田の森事件に
ついてのメモリアルイベントは
別々に二つ開かれました。

一つは筑前町にある
「太刀洗平和記念館」が主催し
同館で開かれた
「太刀洗空襲ピースキャンドル」

もう一つは
朝倉市頓田の
「立石コミュニティセンター」で
開かれた
舞台アート工房・劇列車と市民の会が主催した
「頓田の森ぴーすきゃんどるナイト」

二つのイベント。
私としてはどちらにも
参加してみたいところでしたが

今回はやはり頓田の森事件に
よりテーマを絞っている
後者のイベントに参加してみることにしました。


仕事を終えて、最寄りの駅から
西鉄電車に乗り込んで
現地に向かうと
やはり到着はちょっと遅くなって
しまいました。

「頓田の森ぴーすきゃんどるナイト」は第一部と第二部に
分かれていて
第一部が立石コミュニティセンター、第二部が頓田の森平和花園で
行われたのですが

私が現地に到着したのは
第二部の始まるところ

奇しくも
「トンタの森で会いましょう」
というイベントの名前を考え
前夜にイベントを開いた
私自身が

3/27の夜に、頓田の森で
追悼の祈りをささげる人々に
お会いすることができました。

こんなことはただの偶然だとしても、なんとなく感じるものがあります。

朝倉市でも郊外の頓田の森は
3月終わりにしては多少寒さが緩んだ、それでも少し肌寒い夜
天気は良くて
空には綺麗な星空が見える夜でした。

夜の暗がりが濃く、物音も静かな
中に花園の中央に並べられた
小さなキャンドルに
ほのかな灯りがともり

イベントに参加した20名くらいの
方々が周りを囲んでいました。

中には
当時を知る
70代後半とお見受けする
お年寄りの方々も居られました。

若い女性の司会の方が
進行するイベント。

やはり若い女性のサキソフォン奏者の方による
「My Favorite Things」という曲
の演奏。
この曲は映画「サウンド オブ ミュージック」の挿入歌。
この映画も戦争に翻弄される
少年少女が描かれていました。


そして七回目を迎えるこの
「頓田の森ぴーすきゃんどるナイト」
ここでも音楽が平和への祈りを
伝える媒介として大切にされていました。

そんなイベントだから
頓田の森の事件を語り継ぐ
歌をと、作詞作曲された
オリジナルソングが披露されました。私も同じ気持ちで
曲を作りましたので

そういう試みには強く共感しました。

次に一人の女性がマイクの前に立ちました。

その女性は69年前の3/27の
午前、正にこの場所に爆弾が
落ちた時、ここにいらっしゃった
そうです。

ここで被弾した子供たちと
同じく地面に伏せ
耳を手で覆って…

生き延びることができた
この女性も
毎年この日が近づくと
「身体が硬直する」感覚に
襲われて
「あの日の砂埃の匂い」
「あの日の血の匂い」が
69年の年月が流れても
よみがえってくるのだそうです。

この女性はハーモニカの独奏を
披露されました。素晴らしい
優しい音色
子守唄のメロディ
もう私は込み上げてくるものを
抑えるのが精一杯でした。

ここで死を迎えた
小さな生命たち。

一体なぜ彼らや彼女らが
至近距離で直撃した爆弾による
痛ましい
残酷な死をあたえられねば
ならなかったのか

まだまたお父さんやお母さんに
甘えたり、兄弟や姉妹、友達も
たくさん遊んだり

少しずつ将来の夢を育んで
未来の自分の姿を探したり…

そんなことがひとつ残らず
奪われて
傷ついて亡くなる際にも
遺していく家族をいたわる
優しい言葉を残して…

どんな大義が
その悲しい死を正当化するのか

私は戦争による子供たちの死に
犠牲的な意味を与えることが
許せないのです。

命をかけて
国を守った…
その表現は確かに軍人の方々には
ふさわしいのかもしれません。

しかし子供たちは
死なせてはいけない。

そんなことが許されてはいけない。

同じ恐怖の極限状況を
体験したこの女性は
しかし優しいハーモニカの音色で
この春の夜の
頓田の森を癒してくださいました。

続けてやはりご健在の遺族の方による犠牲者の呼名。
一人一人のお名前が読み上げられました。

主催者代表の方のご挨拶には
「平和を願う気持ちは
形にしなければ伝わらない」
という一言があり
私は強く共感しました。

最後にみなさんで黙祷を捧げて
「頓田の森ぴーすきゃんどるナイト」は終わりました。


帰り道
ゆっくりと甘木の駅まで
歩いて帰り

静かな朝倉の夜の暗がり
夜空に輝くきれいな星
の下
てくてく歩きながら

私は二つの相反した感情の
中にいました。

一つはやはり3/27に現地で
より強く感じた亡くなった子供たちへの悲しみ。

もう一つは、それでも
悲しい出来事を風化させまいという強い気持ち、しかし表現の方法論は
あくまでも、優しいこの
「ぴーすきゃんどるナイト」
というイベントのすばらしさに
感動した気持ち。

行きは甘木鉄道に乗りましたので

帰りは西鉄甘木線に揺られながら

車中で
様々な感慨に打たれた
胸の中を
ノートに綴ってみました。

これがまた次の平和への
何かアクションを
起こそうとする
自分自身の胸の灯りを
ともす火になれば
いいなと思いながら。







4/3^21:07
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