diary2

2014年7月14日(月)
【〜番外編、エピローグの前に〜空襲で燃えたお寺で】
〜番外編、エピローグの前に〜
空襲で燃えたお寺で
(もう一つの「6・19」ライブ)

(曲目)
サントス=ドゥモン
トンタの森
6月19日


6月19日は
昼にももう一つのライブが
ありました。

ライブとはいえ
お寺の本堂、しかも
空襲犠牲者の御霊を追悼する
法要の中でですから
普段のライブとは
ちょっと違います。

このお寺、光円寺とのご縁は
ホームページをご覧頂いている方には、ご存知でしょうが
もう数年になります。

住職の円日耕也さんの
もう一つの顔である、ジャズマン。
サキソフォンプレーヤーです。

お互いジョビンのボサノヴァが
好きだということ。
関西フォークの巨人、豊田勇造さんが共通の知人であること。

ライブを一緒にさせて頂いたこともあります。

この円日さんのお父様である
先代の住職の時に、この光円寺は
福岡大空襲にみまわれてしまいました。
寺院は全焼したといいます。

この地域も焼け野原になったそうです。
先代は戦後空襲犠牲者を悼む法要を続け、円日さんがその遺志をついで、いままで続けていらっしゃいます。

そんな人物である円日さんから
僕は「6・19」を開催していることを評価していただいていて
この69年後の現在、福岡大空襲の
記憶を残す活動について
法要のなかで
話をして、戦争をテーマにした
曲をうたってくれませんか?
というご依頼を
いただいたのです。


http://www.youtube.com/watch?v=YKkkQCFwxGc&feature=youtube_gdata_player


私はまず「サントス=ドゥモン」
の歌から始めました。
この歌はブラジルの発明家、飛行機製作者のアルベルト・サントス=ドゥモンについての歌です。

僕は「空飛ぶ男」という評伝を
読み、この人物を知りました。

ドゥモンはライト兄弟にさかのぼる1年前、自作の飛行機で
フランス、パリにて
人類初となる有人飛行機による
飛行を成し遂げました。

つまり飛行機の歴史的パイオニアです。
欧米では今や、ライト兄弟の業績が有名ですが、ブラジルでは
いまでもサントス=ドゥモンこそ
飛行機の父とされています。

しかしサントス=ドゥモンは
やがて鬱病を発症し
最後には自殺してしまいます。

なぜ飛行機の生みの親という人類史に残る栄光を手にした
サントス=ドゥモンは
自殺したのか

私はそのいきさつに
衝撃を受け、この曲をつくりました。

彼は自分が開発した
飛行機の技術が
軍によって殺人の為に
利用されたこと、当時の
ブラジル内陸部での反乱の鎮圧に
使用され、実際に人を殺して
しまったことを知り
絶望感に苛まれてしまったのです。

彼は飛行機が世界の人の交流を
拡大、促進させ
相互理解に繋がることを
夢見ていたそうです。

しかし彼のその夢は
打ち破られ、彼は飛行機を
開発することを辞め、隠遁します。

しかし悪化した鬱病が彼を
自殺に追い込んだのです。

僕はどうせ飛行機も
最初から軍事目的で開発されたのではないかと
勘繰っていたので

まさか飛行機の発明家が
戦争目的の使用に絶望して
自殺していたとは、びっくりでした。

しかしサントス=ドゥモンの死は
後の日本での大規模な空襲や
原爆投下を考えるとき
とても暗示的な意味を持つように
思います。

そんなお話をさせていただいて
長くなりましたが
あと私の
主たるモチーフである
戦争と平和と音楽との
関わりについての歌

「トンタの森」
「6月19日」

を歌わせていただきました。

http://www.youtube.com/watch?v=fV8P4ysi0CY&feature=youtube_gdata_player

締めくくりに
自分は全く個人的に空襲と
関わりをもっていない人間で
戦時中のことも、体験のない
人間であること、そういう自分が
空襲を語り継ぐ平和イベントを
主催する恐れ多い気持ち、自分は
不適当な人間であるという
懸念、それと、やはりこれからは
戦争を知らない世代が自主的に
活動に取り組むべきで、そうしないと歴史的事実が風化してしまう
という焦燥とのジレンマを
ずっと抱えながら
やっています、とお話しました。






7/14^13:10
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