diary2

2016年11月19日(土)
【11/20】
11/19

アニメ映画「この世界の片隅に」について書きたいと思います。

まず「この世界の片隅に」
この作品は、2008年から翌年に上中下巻の三冊で刊行された
こうの史代さんの漫画を
片渕須直さんが監督しアニメーション化したもので、11/12から
全国で公開中です。


10年前偶然読んだ
こうの史代さんの
「夕凪の町桜の国」に
とても感動して
こうの作品が
気になり始め

原作は刊行と同時に購入し
以来何回となく読み返してきました。


その作品が映画化されるということで、楽しみにしている反面、原作の
多層的な表現をどのくらい再現されているのか若干不安もありました。

ところが杞憂でした。アニメーションは極めて慎重にかつ大胆に原作を
再構成していて、細部をうまく織り込みつつ、テンポよく物語が展開していました。

戦時中の広島、呉の風景が
実際に映り込む人物まで特定して描くというものすごいこだわりで
本当に美しくリアルでした。
台詞の方言の響きも広島弁と呉弁とを演じ分けるような細かい演出も為されていました。

声優さんたちの演技も、素晴らしく
物語の世界へあっという間に
観る人を連れて行ってくれました。
特に最重要な役である「すず」を
演じたのんさん(能年玲奈)は
すずさんのぼんやりしてほんわかした性格、しかし芯が強く、感情表現が豊かな部分もきちんと声で演じていて、これ以上ない名演でした。


そして様々な思惑を感じるマスコミ主導の配給とは違う
地味な展開で上映されたのに
SNSを中心に口コミが拡がり
上映館も増えたみたいで
最初の予想以上のヒットを
記録しているようです。

2016年は戦後71年目にして
すでに戦前であるという
戦争への危惧が現実味を濃くしている一種の危機的状況に
ある訳ですが、

普通の暮らしを懸命に守ろうと
奮闘したり、ユーモアを忘れず
互いを慈しむ当時の日本の家族の姿、男性や女性の姿、それでも
容赦なく戦争の暴力へ巻き込まれてゆく恐ろしさ

でもそれに屈しないものとして
表現されている
たくましい人間の生き様が
2016年に生きる僕たちへ
投げかけるものがたくさんある
と感じました。


個人的なツボは
やはり音楽。
担当したコトリンゴさんについて
全く予備知識はありませんでしたが

挿入歌であり
フォーク クルセイダーズの
カバー曲の
「悲しくてやりきれない」の
アレンジのセンスから

原作で後半に出てくる
モノローグを詞にした
オリジナル曲「みぎての歌」
主題曲の「たんぽぽ」

の曲作りや歌も

サントラのインストゥルメンタル曲の場面を支える力

特に鍵盤のフレーズの醸し出す
ムードが観る人を
知らず識らずに感情移入させてしまう。


素晴らしい映画音楽でした。







11/19^23:43
[コメントする]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
++新着日記++