2017年9月29日(金) 【9/29(n-6)】 6 忘、という名前の わす、と読むらしい 山師の一家と出逢った。 旅をして いろいろ世話になったけど 五百年橋のたもとで 別れた。 五百年橋は 去年、百年橋が架けられて 四百年を記念した式典で 名付けられたのだそうだ。 忘のおっさんは 若い頃の司祭のことを 少し知ってるようで 二、三のエピソードを 話してくれた。 一家と別れた後に 「ウホ」って音が ずっと尾いてくる。 俺が歩くたびに 「ウホ」。 「ウホホ」 っていう音。 「ヘコ」って音の時もある。 振り向いても 一人の小さな女が歩いてるだけで なぜ変な音がするかわからなかった。 でも結局その女は 忘のおっさんの娘の一人で 名を「檸檬」と言った。 しかしそれ以外は何ひとつ 教えてくれない。 黙って尾いてくる。 でも常に「ウホ」って 音がするから 彼女のケープの下にある物を 何だと問うた。 彼女は クイーカという楽器を弾く仕事を しているそうだ。 クイーカはウホウホっていう 音のする南米の楽器だ。 だから必然的に リズムは ラテンになっていった。 リズムはラテンになっても ムードはインディゴだった。 9/2918:41 [ｺﾒﾝﾄする] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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