diary2

2019年6月30日(日)
【「6・19(12th)」レポートそのC】
「6・19(12th)」レポートそのC
(5)still(-1)
(スティル マイナス ワン)

本来のバンド名は「still」。
ギターとボーカルを務めている
マスナガナオキさん率いる
3ピースバンド。

マスナガさんとは
かつてマスナガさんのバンドのメンバーだった博多エキマエ音舗のスタッフ、原さんを介して面識ができて
もう10年くらいになります。

今回はマスナガさんと
ドラマーのナラザキカオルさんが
パーカッションで参加の2人編成。
3-1=2ということでマイナスワン。

マスナガナオキさんの地元は
博多区の冷泉町。
福岡大空襲で
大きな被害を受けた地域にあります。

割と最初の頃から
「6・19」のイベントのことを
ご存知でいてくださったみたいで
「すごく意味のあるイベントだね」
とか「よかったら出てみたいな」というお話はしたことがあったのですが

マスナガさんは生粋のギタリストでバンドマン。もちろんボーカリストとしても本当に魅力的な歌声の持ち主なんですが、僕が弾き語りでソロ活動をしているせいかイベントが弾き語りの人中心になっていて、なかなかバンドの人たちを誘いづらい状態になっていたのと

マスナガナオキさんといえば
これまでruntやTEMpersなど
たくさんのバンドで活躍し、さらに
かつてはHeat Waveのリードギタリストであった人です。
10代の頃、僕はHeat Waveの中心人物である山口洋さんのカリスマ性に心酔していて、何もかもに憧れていた時期がありました。
その山口さんの傍らでギターを弾き、共にソングライティングをしていた
マスナガさんに、気軽に「出演お願いしまーす!」なんてことは言えないのでした。

業を煮やしたマスナガさんから
今年の正月明けに
「今年の6・19に出たい」と単刀直入なダイレクトメッセージが届いて、さすがに逃げも隠れもできない僕は
内心、そうなるまで待っていた甲斐があったなと思っていました。


生意気ではありますが
このイベントに「大先輩だから」とか
「人気、や実績があるアーティストだから」とかそれだけの理由で出演オファーを
出すことは絶対ありません。

「福岡大空襲を忘れないように、音楽で何かを伝えたい」という趣旨を理解して、それに積極的になってくれる人であることが絶対条件なんです。

完全にアマチュアの僕の主催のイベントだからギャラもお支払いできません。イベントの知名度もいまだに低いままで、出演することでステイタスが上がることもありません。

そんなことじゃなく
この「6・19」のテーマに興味を持って、ぜひ出てみたいと申し出てくださるくらいの方とでなければ
僕の「6・19」はだめなんだという強いこだわりはあります。

どちらかというと
気持ちが曖昧なまま出演してもらって
イベント直前や本番に
迷いや違和感を抱えたままの
アーティストの方が
いったいこの日がどんな意味を持つか
ちゃんと理解しているのか
わからないようなライブを
していた過去もありましたので

まず主催者の僕がキャストを決める時点からはっきりと明確な基準を持つべきだと考えるようになったからです。

マスナガさんには
このイベントに自分が出て伝えたいという、はっきりと熱いモティベーションがあり、それを表明してくださいました。今後このイベントをやっていくならば、必ず大事にしなければならない部分です。


そんな経緯でまさにベストなタイミングで
マスナガさんにご出演いただけることになり、しかも当初は弾き語りスタイルでやってみるとおっしゃっていた
マスナガさんでしたが、バンドメンバーのナラザキさんも出演したいとおっしゃっていただき、「still(-1)」としてのご出演となりました。
主催者冥利というものが
あるなら、そんな気持ちで
じーんとなりました。

当日のステージでは「still」のオリジナル曲だけではなく
Heat Wave時代の作品も演奏してくださいましたが、僕の心に一番残ったのが、ラストに演奏された「だからね」
というタイトルの曲。
マスナガさんが(現在はエンジニア関係のお仕事をなさっているのですが)
亡くなられた尊敬する先輩で、チェルノブイリ原発の事故の復旧作業に尽力された方の口癖
「だからね、夢は叶えるのが難しいからこそ、面白いんだよ」という言葉を
ヒントに書き下ろした作品が
このイベントへのすごくずっしりとくるメッセージとなって届いてきました。

そして改めて感じたのは
マスナガさん、ナラザキさんの
ミュージシャンとしての実力の高さ。
出てくる音が、繊細で、メリハリがあり、表現が的確で、深い響きがありました。何というか格の違いというものがありました。

言うこと書くことばかり
一丁前で生意気な僕に
肝心なことは何かを教えてくれる
ライブパフォーマンスでした。

自分をもっと磨いていい音楽を
聴いたとお客さんに思われる演者にならなきゃいけないですね。

(6)泡盛ゆんたくバンド

今回の「6・19(12th)」のトリをお願いしたのは、長く弾き語りの先輩として一緒にライブを重ねて、僕の主催のイベントにも何度も出演してくださっているチャーリー林さん率いる「泡盛ゆんたくバンド」。
編成は、チャーリーさんのギターとボーカル、石垣島出身(田代裕之くんの高校の先輩だそう)まさとさんの三線、バンマスのベーシスト岸やんさん。
そしてドラマーの風太さんは、チャーリーさんや僕を日頃から励ましてくれる凄く心強い先輩。
こういう人物の存在が、地方で音楽活動やったり、イベントをやる人にどれだけ支えになるのか、しみじみありがたい人です。

バンドのコンセプトは
チャーリー林さんのオリジナル曲を中心に、ロックと三線の響きを活かした
アレンジ。ほのかに沖縄音楽の香りもあります。しかしどんな雰囲気のミュージシャンとセッションしても
チャーリー林さんのボーカルには揺るぎないものがあり、オリジナルでもカバー曲でも、熱くほとばしるようなソウルが溢れてきます。

「6・19」の10周年記念回の一昨年、
イベントのためにチャーリーさんが書き下ろしてくれた曲「ミサイル」。
あの頃、安倍政権が盛んに北朝鮮からミサイルが飛んでくると恐怖感を煽っていました。
そのなんとなくざわつく不穏な恐怖と
かつての空襲の歴史。

等身大のチャーリーさんが投影された歌詞の淡々としたすごさ。

「 じっとしてても
泣いていても
すべては終わるのさ

君のことを想いながら
真っ白になって終わり」

いくらイベントをやってても
平和を願っていても
戦争になったら
空から爆弾が
落ちてくれば
ミサイルが
飛んでくれば
もうそれでおしまい。

残酷な事実。
戦争の冷酷な
素顔を
思い出させてくれる歌詞。

かつてないくらい
平和主義が
それを守らなきゃいけない
政府のリーダー自身によって
土俵際まで追い込まれている
危機的な現在と
それを感じる鋭敏な感覚を
失ってしまったような
2019年の日本で
平和主義の存続を願う
イベントを
締めくくるには
この曲が一番良かったと思います。

客席に集まってくださった皆様に
今一度感謝申し上げます。
福岡で活動するシンガーソングライターとして全国に熱いファンをもっている平田達彦さんの姿もありました。
しかも平田さんが次回の「6・19」には出演したいと言ってくださいました。

でも僕はとても悩んでいます。
平和を願う気持ち
福岡大空襲を忘れないという気持ちは
具体的に
世の中から戦争へつながる
企てに異議を唱える
動きにつながっていかなければ
ならないと
僕は考えています。

国が進める「戦争できる国づくり」に
反対せず、共感し、受け入れながら、片方で戦争反対や平和の大切さを
考える「6・19」のようなイベントをやって、何になるんですか?
それならやる意味ないじゃないですか?
僕は正直そう思うのです。
この国のこんな政府を支援する人たちと一緒にはもうこのイベントを
続けていく気持ちにはなれません。










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